キリストの贖いと救い

はじめに

 

人の二重の問題

 

 歴史を通じて、人は常に、堕落の状態から自分を救い出す道を探してきました。一方では、人は外側の行動が自分の良心と神の義に応じ得ないことを認識しています。もう一方で、人の内側には情欲に引かれ、人を憎んだり、神の律法に対しで逆らう傾向が絶えずあることに気づいています。これらの二つのものは、文明が始まって以来、ずっと人の内側にありました。どのような文明が生まれたとしても、いつも経験するのは、この二つの問題です。わたしたちはこの二つの問題を、人の外側の罪の行為と内側の罪の性質と呼ぶことができます。

 

 人が外側で犯す罪の行為は、人の良心に罪の意識を与えますが、内側の罪の性質は引き続き罪の中に巻き込みます。人の最も深いところでは、神がおられ、しかもその神は義であることを感じています。彼は神を知りたいのですが、彼の罪の行為と罪の性質が彼を神から隔離していることを知っています。そのよっな状況にあって、人はこの罪の問題を解決し、自分自身を罪から救う多くの方法を考えます。……

 

…これらの方法は種々あって異なってはいますが、一つの共通点があります。それらはみな人間自身の修行と努力によるもので、すべて人自身から出てきたものです。